Sitecore Managed Cloud - Application Gateway (WAF)を削除する方法


概要

この記事では、Application Gateway (AGW)Web Application Firewall (WAF)機能を削除するのにSitecoreから提供されているサービスについて概要を説明しています。

このサービス リクエスト(SR)を作成するべき状況、必要条件、考慮事項、およびこのサービスに関連するサービス レベル合意(SLA)について詳述いたします。

このサービス リクエストを作成する場面

WAFポリシーを含む既存のAGWをPaaS 1.0環境から削除したい場合、このサービス リクエストを作成していただく必要があります。これは通常リソースを整理したり、ネットワーク インフラの更新や、コンテンツ配信戦略を変更する際に必要になります。

*目的のAGW(+WAF)が貴社独自で作成されたものであった場合(Sitecoreによって作成されたものでない場合)、貴社のカスタム リソースとして扱われるため、その削除は弊社サービスの範囲に含まれません。このような場合、貴社側で削除を実施していただく必要があります。

前提条件

AGWを削除するためにSRを作成する前に、以下の手順が完了していることをご確認ください。

  1. 全てのカスタム ドメイン名をCDに追加する
    全てのカスタム ドメイン名がContent Deliveryエンドポイントに追加されていることを確認します。
  2. 全てのカスタム ドメインの証明書をCDにアップロードする
    必要な証明書をContent Deliveryエンドポイントにアップロードします。
  3. CDのIP制限を削除する
    Content Deliveryエンドポイント上の全てのIP制限を削除します。
  4. カスタム ドメインDNSレコードを変更する
    • [任意]: DNSレコードを更新する前に、ローカルの「hosts」ファイルを使用してルーティングをテストします。
    • [DRがない場合]: AGWのパブリックIP(Aレコード)からCDエンドポイント(CDName)を指すようにDNSレコードを更新します。
    • [DRがある場合]: 全てのDNSがDR TM(Traffic Manager)エンドポイントを指しているはずであるため、DNSレコードを更新する必要はありません。SitecoreサポートにDR TMエンドポイント リストを変更(AGWからプライマリCD)するよう最初に依頼してから、次の手順に進んでください。
  5. テストを実施する
    全てのカスタム ドメインが正常に機能していることを検証します。

サービス レベル合意 (SLA)

AGW(WAFポリシー含む)の削除プロセスは、サービス リクエストの作成から通常3営業日以内に完了します。

サポートの範囲

Sitecore Managed Cloudチームは、Sitecore実装でAzure AG + WAF対応製品を使用しているManaged Cloud Standardのお客様に、限定的なサポートを提供いたします。
この限定的なサポートの範囲には、Azure WAFコンポーネントを使用したAzure Application Gatewayが含まれます。

RACI図

以下の表では、アプリケーションGW(AGW)の削除を計画する際の、主要な考慮事項に関する(Sitecoreおよびお客様の)役割と責任範囲を示しています。

タスク

Sitecore 

お客様

 全てのカスタム ドメイン名をContent Delivery (CD)エンドポイントに追加する

C, I

R, A

 全てのカスタム ドメイン証明書をCDエンドポイントにアップロードする

C, I

R, A

 CDエンドポイント上のIP制限を削除する

C, I

R, A

 カスタム ドメインDNSレコードをAGWパブリックIPからCDエンドポイントに更新する

C, I

R, A

 全てのカスタム ドメインが正常に機能することを確実にするためテストを実施する

C, I

R, A

 (WAFポリシーを含む)AGWを削除するためサービス リクエスト(SR)を作成する

C, I

R, A

 CD pingテストURLをCDを指すよう更新する

R, A

C, I

 TMエンドポイント リスト、DRスクリプト、およびCD pingテストを変更する
(ディザスタ リカバリがある場合)

R, A

C, I

 AGW関連の4つのリソースを削除する:

  • Application Gateway
  • WAFポリシー
  • パブリックIPアドレス
  • 仮想ネットワーク

R, A

C, I

凡例:

注釈

サービスに対する影響: AGWの削除が一時的にトラフィック管理およびロード バランシングに影響を与える可能性がある点にご留意ください。影響を最小限に抑えるため適切に計画してください。

バックアップおよびリカバリ: 削除プロセスの開始前に、全ての関連するデータおよび構成がバックアップされていることを確認してください。何らかの問題が発生した場合に、バックアップがあるとより迅速なリカバリーに役立ちます。