Application Insights – インストルメンテーション キーのインジェストのサポート終了について


解説

Microsoftは2025年3月31日をもってインストルメンテーション キーのインジェストのサポートを終了します。インストルメンテーション キーのインジェストは、Azure Monitorで使用される方法の一つであり、アプリケーションがApplication Insightsリソースに送られて取り込まれるテレメトリー データを区別できるようにするApplication Insightsの機能です。これはAzure Web AppとしてデプロイされたSitecore Experience Platformに適用されます。
Microsoftは、インストルメンテーション キーのインジェストは引き続き動作するものの、更新やサポートの提供は廃止されると報告しています。また、Microsoftはアプリケーションを接続文字列方式へ移行することを推奨しています

解決策

Sitecore Experience Platformリリース全体にわたるApplication Insightsの接続文字列のサポートが追加されます。これには、アップデートされたバージョンのApplication Insights SDKの使用と、Sitecore Experience PlatformのXMおよびXPトポロジーにおける小規模なコードと構成の変更が含まれます。

Sitecore XP 10.4の場合、Application Insightsの接続文字列を有効にするには、KB1003464に記載されているプレリリースをダウンロードしてインストールしてください。

Sitecore XP 10.3の場合、Application Insightsの接続文字列を有効にするには、KB1002894に記載されているプレリリースをダウンロードしてインストールしてください。

Sitecore XP 10.2の場合、Application Insightsの接続文字列を有効にするには、KB1001564に記載されているプレリリースをダウンロードしてインストールしてください。

アップデートには小規模なコードの変更、構成、およびSitecore XPデプロイで接続文字列を任意に有効化する方法の指示が含まれます。このオプトイン方式は、後続の累積hotfix(プレリリース)においても継続される予定です。接続文字列を有効化しない場合、Application Insightsは現在のインストルメンテーション キーのインジェストの方法を引き続き使用します。接続文字列とインストルメンテーション キーの両方が設定されている場合、接続文字列が優先され、インストルメンテーション キーは無視されます。

Sitecore XP 10.1の場合、接続文字列のサポートは、2025年3月下旬にリリース予定のSitecore XP 10.1.4のプレリリースに追加されます。

Sitecore XP 9.0–10.0 では、接続文字列のサポートは、2025年3月から4月にかけてホットフィックスによって提供される予定です。

Sitecore Identity Serverモジュール

Application Insightsの接続文字列のサポートは、新しいSitecore Identity Server 8.0のリリースと共に提供されます。これは、2025年3月後半を目処に提供される予定です。
また、Sitecore Identity Server 8.0をAzure App Serviceへデプロイするために専用に用意された新しいAzure Resource Manager (ARM)テンプレートが提供されます。
Sitecore Identity Server 8.0から、Identity Server用のARMテンプレートはSitecore XP ARMテンプレートから分離されます。このIdentity Server用のARMテンプレートには、接続文字列を構成するための指示が含まれています。

接続文字列をSitecore Identity ServerモジュールとSitecore XPで同時に有効化するにあたって、技術的な必須要件は特にありません。これらのアップデートは独立したものです。

註: この記事は、対応の進捗に関する新しい情報が入り次第更新されます。