この記事では、GitHubのSitecore Azureクイックスタート用のテンプレートのレポジトリに含まれるSitecore XC 9.3 ARMテンプレートでプロビジョニングされたAzureリソースの種類およびサイズについて説明します。
Azureリソースは、下記の表に示されるように、サイズで定義されています。これらのレベルは、ラボラトリーのテストに基づいており、特定のデプロイのための要件の構成の参考として役立ちます。しかし、それぞれのデプロイの要件が異なるため、貴社のアプリケーションでテストし、必要に応じてリソースの容量またはインスタンス数を調整することをお薦めします。
指標 | 小 | 中 | 大 | 特大 |
1ヶ月の訪問回数の目安 [1] | 100,000 - 200,000 | 200,000 - 1,000,000 | 1,000,000 - 5,000,000 | 5,000,000 - 10,000,000 |
1秒間ページ ビュー回数 [2] | 2 | 6 | 54 | 80 |
1秒間のチェックアウト回数 [3] | 0.03 | 0.1 | 1.7 | 2.5 |
カタログのサイズ [4] | 1,000 | 10,000 | 100,000 | 400,000 |
[1] 1ヶ月の訪問回数の目安:「Sitecore Managed Cloud Standard – Sitecore XP 9.3用のトポロジーと価格レベルについて」記事に定義されている訪問回数を指します。これは、レベル サイズの基準となるものです。特定のコマースのデプロイは、通常の一日の買い物客の訪問プロファイルによって、これらの範囲に収まったり、超えたりすることがあります。例えば、買い物客の訪問がごくわずかな繁忙時間帯に集中する傾向がある場合、システムはその高い需要を満たすように設計する必要がありますが、それ以外の閑散時間帯では、一般的に十分に活用されないことになります。しかし、買い物客の訪問が一日中、比較的均等に分散している場合は、同様に設計されたシステムでも、月間でより多くの総訪問者数に対応しなければならない可能性があります。
[2] 買い物客の1秒間ページ ビュー回数: テスト ラボで測定された、買い物客がストアフロント サイトに同時にページを要求できるレートです。これは、例えば1時間にわたる典型的なピーク時と平常時のバランスなどを考慮した、長時間に渡って達成可能なバランスの取れたレートを表します。なお、従属するアセットの要求(例:画像、JS、CSS)は、CDNによって提供されることが想定されているため、テストからは除外されています。なお、ライブイベントの検出は、テストの一環としては有効化されていません。
[3] 1秒のチェックアウト回数:テスト ラボで測定された、買い物客がフロント サイトにおいて、同時に注文を完了できるレートを指します。 この測定は、システムに掛けられる、買い物客による訪問の負荷のレートを満たすか、あるいはそれを上回る場合に、設定されたCommerce Engineリソースで注文を処理できることを保証するものです。買い物客の負荷は、下記の割合でテスト システムに適用されます:
[4] カタログ サイズ:テスト カタログ内のSKUの数を指します。なお、ラボテストに使用されるカタログ サイズの合計は、サンプル カテゴリー、バリアント、言語データを含め、一般的に表記されているSKUの数の4倍となることに注意してください。
このセクションでは、Sitecore XC ARMテンプレートによって特別に構成されるAzureリソースのインスタンス数と容量、両方のCommerce特有のリソースおよびSitecore XC ARMテンプレートによって変更されたSitecore XPリソースについて説明します。
ロール | 小 | 中 | 大 | 特大 |
CDホスティング プラン: Content Delivery (CD) |
S3 | P3v2 | 4 x P3v2 | 6 x P3v2 |
Content Managementホスティング プラン: Content Management (CM) Business Tools (bizfx) [2] |
S3 | P3v2 | P3v2 | P3v2 |
Engineホスティング プラン: Commerce Engine Shops (shop) [2] Commerce Engine Authoring (authoring) [2] Commerce Engine Ops (ops) [2] |
S3 | P3v2 | 2 x P3v2 | 3 x P3v2 |
Minionsホスティング プラン: Commerce Engine Minions (minions) [2] |
S1 | S1 | S1 | S1 |
xcResourceIntensiveホスティング プラン: xConnect Collection (xc-collect) xConnect Reference Data (xc-refdata) Cortex Processing Service (cortex-processing) [1] |
P3v2 | P3v2 | P3v2 | 2 x P3v2 |
Commerce共有データベース (shared-db) [2] | S3 | GP_Gen5_2 | GP_Gen5_4 | GP_Gen5_6 |
Commerceグロバール データベース (global-db) [2] | S0 | S0 | S0 | S0 |
ウェブ データベース (web-db) | S3 | P1 | P1 | P1 |
xcShard 0データベース (shard0-db) | S3 | P1 | P1 | P1 |
xcShard 1データベース (shard1-db) | S3 | P1 | P1 | P1 |
redisCache (commerce-redis) | C1 | C1 | C3 | C4 |
[1] デフォルトのSitecore XCソリューションで使用されていない、オプションのSitecore XPロールを表します。デフォルトのSitecore XCソリューションのサイジングを行う際、これを除外する必要があります。
[2] Commerce特有のリソースを指します。
このセクションでは、XP ARMテンプレートによって構成されるAzureリソースのインスタンス数および容量およびXC ARMテンプレートによって変更されないものについて説明します。
ロール | 小 | 中 | 大 | 特大 |
exmDdsホスティング プラン: EXM Dispatch |
S2 | S2 | S2 | S2 |
siホスティング プラン: Sitecore Identity (si) |
S1 | S1 | S2 | S2 |
prcホスティング プラン: xDB Processing Service (prc) |
S1 | S1 | S2 | S2 |
repホスティング プラン: xDB Reporting Service (rep) |
S1 | S2 | S2 | S2 |
xcBasicホスティング プラン: Marketing Automation Operations (ma-ops) Marketing Automation Reporting (ma-rep) xConnect Collection Search (xc-search) Cortex Reporting Service (cortex-reporting) [1] |
S1 | S2 | S3 | 2 x S3 |
コア データベース (core-db) | S1 | S1 | S1 | S1 |
cortex processing engineのストレージ データベース(processingenginestorage-db) [1] | S1 | S2 | S3 | S3 |
cortex processing engineのタスク データベース(processingenginetasks-db) [1] | S0 | S0 | S0 | S0 |
exmMasterデータベース (exmmaster-db) | S0 | S0 | S1 | S2 |
formsデータベース (forms-db) | S0 | S0 | S1 | S2 |
marketing automationデータベース (ma-db) | S0 | S1 | S1 | S1 |
マスタ データベース (master-db) | S1 | S1 | S1 | S1 |
poolsデータベース (pools-db) | S0 | S1 | S1 | S2 |
refDataデータベース (refdata-db) | S1 | S2 | S3 | S3 |
reportingデータベース (reporting-db) | S1 | S2 | S2 | S3 |
shardMapManagerデータベース (smm-db) | S0 | S0 | S0 | S0 |
tasksデータベース (tasks-db) | S0 | S0 | S0 | S1 |
applicationInsights (ai) | 3 x Basic | 3 x Basic | 4 x Enterprise | 4 x Enterprise |
Azure Service Bus (asb) [1] | Standard | Standard | Standard | Standard |
searchService:Azure (as) [2] | 2 x Standard (1 R x 2 P) | 4 x Standard (2 R x 2 P) | 6 x Standard (2 R x 3 P) | 6 x Standard (2 R x 3 P) |
redisCache (redis) | C1 | C1 | C1 | C2 |
[1] デフォルトのSitecore XCソリューションで使用されないオプションのSitecore XPロールを表します。デフォルトのSitecore XCソリューションのサイジングを行う際、これらを除外する必要があります。
[2] Azure Searchの容量は、レプリカ(R)とパーティション(P)の積である検索ユニット(SU=R×P) を指しています。詳しくは、検索ユニットと検索ユニットの組み合わせを参照してください。