この記事では、xDBクラウド セットのアップグレードの全般の計画および実施について説明します。
ローカルのSitecore XP環境とxDBクラウド環境の両方に対するアップグレードの計画および導入については、該当のSitecore XPのバージョンでxDBクラウド セットに接続している時間帯に実施する必要があります。アップグレードを計画する際には、アップグレード パスがxDBクラウド サービスでサポートされているかを確認してください(xDBクラウド サービスの互換表を参照してください)。
ローカルのSitecore XPのインスタンスのアップグレード方法に関する詳細情報については、Sitecore Downloadページを参照してください。
xDBクラウド セットをアップグレードするには、一般的なガイダンスとして以下の手順に従ってください。
- お客様がSitecoreサポート ポータルにてアップグレードのお問い合わせを作成します。アップグレードを実施する日程、時間帯および正確なワークフローは、お問い合わせ上でご相談させていただきます。
- Sitecoreサポートが、対象バージョンへのxDBクラウドのリソースのアップグレードを、予定された時間帯に実施します。アップグレードにかかる想定時間は、xDBクラウド専用のサービス一覧で確認することができます。アップグレード実施中は、xDBクラウド サービスが全く動作しない、または正しく動作しない可能性があります。
- アップグレードが完了した後、Sitecoreサポートよりお客様に完了の報告と、その後実施すべき手順(必要な場合)を通知します。
※注:使用可能なSitecore証明書がない場合にお問い合わせを作成される際は、Sitecoreの実装パートナー様に依頼してください。これが不可能な場合は、貴社を担当するSitecoreの担当者に、Sitecoreサポート ポータルへのアクセスについてお問い合わせください。
Content Delivery (CD)およびContent Management (CM)の本番環境のxDBクラウドのアップグレードを準備する際は、以下の推奨事項を確認してください。
- アップグレードの期間中に、アップグレード対象のxDBクラウド セットが利用できなくなる場合があります。本番環境の安定性を確保するには、xDBを無効にする必要があります。ソリューションのxDBを無効にするには、xDBクラウドの設定を元に戻して、「xDBなしでSitecore XPを実行する」の記事に記載されている設定変更を適用してください。この場合、xDBを無効にし、アップグレードの予定時間までにSitecore CDおよびCMサーバをアップグレードし、Sitecoreサポートからアップグレードが完了したことが通知されたら、xDBをもう一回有効にすることをお勧めいたします。
- ビジネスの要件によりxDBデータ収集を無効にすることができない場合、xDBクラウドのアップグレード後、xDBクラウド セットに接続された本番Sitecoreインスタンスの機能が制限される点にご注意ください。データ収集は問題なく動作しますが、集計およびレポーティング機能が利用できなくなります。
この場合、CD・CMがアップグレード前のバージョンで動作しており、xDBクラウドがアップグレード後のバージョンで動作していると、CD・CMのアプリケーションの再起動時にxDBが無効になるか、または最新のxDBクラウドのクライアント パッケージがインストールされていない場合、サイトが停止します。
- より最適かつ俊敏なアップグレード計画のために、対象バージョンに対して、追加のxDBクラウド セット(非本番)を購入して、プロビジョニングすることができます。 詳細情報については、日本(または最寄り)のSitecoreの担当者にお問い合わせください。
- 特定のアップグレード先では、xDBクラウド アップグレードの最終段階で、Reportingデータベースの再構築(履歴の処理)が必要となる可能性があります。この作業中は、xDBクラウドは使用できますが、履歴の処理が完了するまで、アナリティクス レポートに一貫したデータが表示されない可能性があります。なお、履歴の処理のタイミングは、お客様のデータベースのサイズによって大きく変わるため、一般的には正確に見積ることができません。