以下の記事には、Sitecore Managed Cloudサービス向けの各種Sitecore XP環境の違い、および関連するAzureコンポーネントの説明が記載されています。
Sitecore XP 9.0およびSitecore XP 8.2
これらは、Sitecore XP、XMまたはxDBの新しいインスタンスがプロビジョニングされた際のデフォルト設定です。
デフォルト設定からスケーリングすると、追加料金が発生する場合があります。
デフォルトの設定とは異なる設定を使用しているかを確認するには、現在のAzureリソースのスケールの概要を把握する必要があります。これを実施するには、二種類のアプローチがあります。
アプローチ1:手動
まずは、Azureポータル(https://portal.azure.com)にログインします。「全てのサービス>サブスクリプション>当該のサブスクリプションを選択する>リソース グループを選択」 をアクセスし、リソースをタイプ別で分類し、以下に従って確認します。
App Service
コンテンツ配信(CD)、コンテンツ管理(CM)、プロセッシング、レポーティングおよび他のアプリケーション サービスについては、適宜アプリケーションを選択し、Overviewページで、現在のApp Serviceのプランを確認することができます。また、Scale Up(App Serviceのプラン)にアクセスすると、アプリケーションの価格レベルを確認することができます。
Azure App Serviceに関する詳細情報については、以下の記事および次の節に記載されている事例を参照してください。
App Service プラン - Azure App Service
Azure SQL
SQLAzureの場合、適切なデータベース(master、core、reporting、webなど)を選択してください。
例えば、xP-Extra Smallレベル(Sitecore XPバージョン9.0専用)のStandard S1: 20 DTUsの場合、Settings下のConfigureをクリックし、SQLのスケール アップ・ダウンが選択できます。
またプロビジョニングが適切なレベルで実施されたか、以下のリンクに記載されている仕様と比較して確認することができます。
https://sitecore.service-now.com/kb?id=kb_article_view&sysparm_article=KB1001606
詳細情報については、「Azure SQL Database pricing and Azure SQL Database – Scalability(Azure データベースの価格およびAzure SQLデータベースのスケーラビリティについて)」を参照してください。
Azure Search
Azure Searchのサイズとは、Azure Searchで使用されている単位価格である検索ユニット(SU)のことを指します。Azure Searchのサイズは、パーティション数(P)×レプリカ数(R)で計算されます(SU=RS×P)。
使用されている検索サービスを選択し、Scaleセクションに移動します。レプリカ数、パーティション数および検索ユニット数は、Scaleセクションに記載されています。レプリカおよびパーティションは、サイドバーのスケール オプションでスケールアップすることができます。
また、プロセッシングが正しいレベルで実施されたか、Sitecore XPバージョン9.0向けの記事またはSitecore XPバージョン8.2向けの記事に記載されている仕様と比較し、確認することができます。
詳細情報については、「Azure Searchにおけるサービスの制限」および「Azure Searchの価格レベルの選択」を参照してください。
Application Insights
Application Insightsは、すべてのトポロジーおよびレベルで提供されている基本的なサービスです。Application Insightsは、アプリケーションが送信するテレメトリー データの量および選択したウェブのテストの数に基づいて課金されます。テレメトリー データは、Azure Log Analyticsデータの取り込みレートごとに課金されます。
詳細情報については、「Azure Monitorの価格」および「Application Insightsの課金」を参照してください。
Azure Redis Cache
Redis Cacheは、XPとXMのトポロジーにのみ存在します。Sitecore XP 8.2でのデフォルト サイズは、全レベルでC1 Standardです。Sitecore XP 9.0でのデフォルト サイズも、C2 Standardに付帯するExtra Largeレベルを除き、全レベルでC1 Standardです。
Azure SearchサービスのScaleをクリックすると、より上位のStandardレベルまたはPremiumレベルへのスケール アップを選択できます。
また、プロビジョニングが正しいレベルに実施されたか、Sitecore XPバージョン9.0向けの記事またはSitecore XPバージョン8.2向けの記事に記載されている仕様と比較し、確認することができます。
アプローチ2:PowerShell
PowerShellでは、さまざまなAzureリソースの現在の構成をスクリプトで確認することができます。
# アカウントにログインする Login-AzureRmAccount # サブスクリプションを選択する Select-AzureRmSubscription -SubscriptionName <Subscription Name> # App Service Write-Host "Azure app service configuration. " -fore Cyan Get-AzureRmAppServicePlan | Format-Table Name, NumberOfSites, Location, @{ Label = "SkuPlain"; Expression= {"$($_.Sku.Capacity) x $($_.Sku.Size)"} } # Azure SQLおよびAzure Search foreach ($ss in Get-AzureRmResourceGroup | Get-AzureRmSqlServer) { Write-Host "Azure SQL:" -fore Cyan Get-AzureRmSqlDatabase -ResourceGroupName $($ss.ResourceGroupName) -ServerName $($ss.ServerName) | Format-Table ServerName, DatabaseName, Location, CurrentServiceObjectiveName Write-Host "Azure Search:" -fore Cyan foreach ($searchResource in Get-AzureRmResource -ResourceType "Microsoft.Search/searchServices") { Get-AzureRmResource -ResourceType "Microsoft.Search/searchServices" -ResourceGroupName $($ss.ResourceGroupName) -ResourceName $searchResource.Name -ApiVersion 2015-08-19 | Format-Table ResourceName, Location, Sku, @{ Label = "Sizing"; Expression= {"$($_.Properties.replicaCount) replicas, $($_.Properties.PartitionCount) partitions"} } } } # Application Insights Get-AzureRmApplicationInsights -ResourceGroupName <Resource group name> | ft Name,Location,AppId # redis TBD Write-Host "Azure Redis Cache:" -fore Cyan Get-AzureRmRedisCache -ResourceGroupName < Resource group name > | Ft Name,Location,Type,Size,Sku,RedisConfiguration
Azureの料金計算ツールでAzure Managed Cloudのリソースに実施するスケーリングの料金を推定することができます。
画面の左側には、現在の料金の推定に追加できるAzureサービスのインデックスが表示され、これらはFeatured(もっとも一般的に使用されるもの)、Compute、Databases、Analyticsなどのカテゴリに分けられています。これにより、費用の決定が迅速に行えるようになり、リソースのスケール アップ・ダウンをよりよく意思決定することができます。
以下に、Azureの料金計算ツールを使用し、コンテンツ デリバリ(CD)サーバ(Sitecore XP 9.0のExtra-smallおよびlarge)における2つのApp Servicesレベルの価格を比較した例を示します。
このリンクでは、CDサーバのExtra-smallパフォーマンス レベルは1 x B2(1=インスタンス数、B=基本価格レベル、2=Azureでのパフォーマンス レベル)であり、Largeパフォーマンス レベルは4 x S3(4=インスタンス数、S=標準価格レベル、3=Azureでのパフォーマンス レベル)であることが記載されています。
従って、Azure料金計算ツールで価格の推定および比較を実施するには、以下のようにします。