Sitecore Experience Commerce 9.2のAzureの価格レベルとトポロジーについて


解説

この記事では、GitHubのSitecore Azure Quickstart Templatesレポジトリに含まれているSitecore XC 9.2 ARMテンプレートでプロビジョニングされたAzureのリソースの種類およびサイズについて説明します。

以下の表で記述されているように、Azureのリソースは、サイズの価格レベルで定義されています。これらの価格レベルはラボでのテストに基づきます。これらは、特定のデプロイの要件のサイズを決定するのに役立つ開始点としてご利用いただけます。ただし、それぞれのデプロイの要件が異なるため、特定のアプリケーションをテストし、必要に応じてリソースのサイズまたはインスタンス数をチューニングすることをお勧めします。

スケーリング メトリック

メトリック 特大
1ヶ月の訪問回数の範囲[1] 100,000 - 200,000 200,000 - 1,000,000 1,000,000 - 5,000,000 5,000,000 - 10,000,000
1秒あたりのページ閲覧数[2] 2 6 19 28
1秒あたりのチェックアウト数[3] 0.03 0.1 0.3 0.5
カタログのサイズ [4] 1,000 10,000 100,000 400,000

 

[1] 1ヶ月の訪問回数の範囲:該当する「Sitecore XP 9.2用トポロジーと価格レベルについて」ドキュメントに定義された訪問回数の範囲を表します。これは、価格レベルのサイズの基準の目安となります。特定のCommerceのデプロイは、典型的な一日分の訪問者のプロファイルに応じて、これらの範囲に収まれたり、超えたりすることがあります。例えば、訪問が忙しい数時間に集中する傾向がある場合、その高い需要に対応できるシステムを設計する必要があり、残りの時間帯では一般的に十分に活用されないことになります。一方、訪問が1日を通して比較的均等に分布されている場合、前述のシステムは月間でより多くの総訪問回数に対応できます。

[2] 訪問者による1秒あたりのページ閲覧数:テスト ラボで測定された、訪問者がStorefrontサイト上でページを同時に要求できるレートを表します。これは、長時間にわたって達成可能なバランスの取れたレートを表します。例えば、1時間にわたる典型的な山と谷のバランスを表します。依存するリクエスト(例えば:画像、JS、CSS)は、アセットがCDNによって対応されるものと想定されるため、テストの一環に含まれていません。ライブ イベントの検出は、テストの一環として有効化されていません。

[3] 1秒あたりのチェックアウト数:テストラボで測定された、訪問者がStorefrontサイトで同時に発注できるレートを表します。この手段により、構成されたCommerce Engineのリソースがシステムに適用された訪問負荷を満たす、または超えるレートで受注を処理できるようになります。訪問負荷は以下のレートでテスト のシステムに適用されています:

[4] カタログのサイズ:テスト カタログのSKU数

Commerce固有ARMテンプレートの構成

この節では、Sitecore XC ARMテンプレートによって変更されたSitecore XPリソースおよびCommerce固有のリソース(赤文字)の両方を含み、Sitecore XC ARMテンプレートによって特別に構成されたAzureリソースのインスタンス数およびサイズについて説明します。

ロール 特大
CDホスティング プラン:
    Content Delivery (cd)
S3 P3v2 4 x P3v2 6 x P3v2
Content Managementホスティング プラン:
    Content Management (cm)
    Business Tools (bizfx)
S3 P3v2 P3v2 P3v2
Engineホスティング プラン:
    Commerce Engine Shops (shop)
    Commerce Engine Authoring (authoring)
    Commerce Engine Ops (ops)
S3 P3v2 2 x P3v2 3 x P3v2
Minionsホスティング プラン:
    Commerce Engine Minions (minions)
S1 S1 S1 S1
xcResourceIntensiveホスティング プラン:
    xConnect Collection (xc-collect)
    xConnect Reference Data (xc-refdata)
    Cortex Processing Service (cortex-processing) [1]
P3v2 P3v2 P3v2 2 x P3v2
Commerce shared database (shared-db) S3 GP_Gen4_2 GP_Gen4_3 GP_Gen4_4
Commerce global database (global-db) S0 S0 S0 S0
web database (web-db) S3 P1 P1 P1
xcShard 0 database (shard0-db) S3 P1 P1 P1
xcShard 1 database (shard1-db) S3 P1 P1 P1
redisCache (commerce-redis) C1 C1 C3 C4

 

[1] デフォルトのSitecore XCソリューションで使用されていないオプションのSitecore XPのロールを表します。デフォルトのSitecore XCソリューションのサイズを設定する場合、これを除外する必要があります。

プラットフォームのデフォルトのARMテンプレート構成

この節では、XP ARMテンプレートによって構成され、XC ARMテンプレートによって変更されないAzureリソースのインスタンス数およびサイズについて説明します。

ロール 特大
exmDdsホスティング プラン:
    EXM Dispatch
S2 S2 S2 S2
siホスティング プラン:
    Sitecore Identity (si)
S1 S1 S2 S2
prcホスティング プラン:
    xDB Processing Service (prc)
S1 S1 S2 S2
repホスティング プラン:
    xDB Reporting Service (rep)
S1 S2 S2 S2
xcBasicホスティング プラン:
    Marketing Automation Operations (ma-ops)
    Marketing Automation Reporting (ma-rep)
    xConnect Collection Search (xc-search)
    Cortex Reporting Service (cortex-reporting) [1]
S1 S2 S3 2 x S3
core database (core-db) S1 S1 S1 S1
cortex processing engine storage database (processingenginestorage-db) [1] S1 S2 S3 S3
cortex processing engine tasks database (processingenginetasks-db) [1] S0 S0 S0 S0
exmMaster database (exmmaster-db) S0 S0 S1 S2
forms database (forms-db) S0 S0 S1 S2
marketing automation database (ma-db) S0 S1 S1 S1
master database (master-db) S1 S1 S1 S1
pools database (pools-db) S0 S1 S1 S2
refData database (refdata-db) S1 S2 S3 S3
reporting database (reporting-db) S1 S2 S2 S3
shardMapManager database (smm-db) S0 S0 S0 S0
tasks database (tasks-db) S0 S0 S0 S1
applicationInsights (ai) 3 x Basic 3 x Basic 4 x Enterprise 4 x Enterprise
Azure Service Bus (asb) [1] Standard Standard Standard Standard
searchService - Azure (as) [2] 2 x (Standard:1つのパーティション)
2 x (Standard:2つのパーティション)
2 x (Standard:3つのパーティション)
2 x (Standard:3つのパーティション )
redisCache (redis) C1 C1 C1 C2

 

[1]  デフォルトのSitecore XCソリューションで使用されていないオプションのSitecore XPのロールを表します。デフォルトのSitecore XCソリューションのサイズを設定する場合、これを除外する必要があります。

[2]  Azure Searchのサイズは、レプリカ(R)とパーティション(P)の積である検索ユニット(SU=R×P)を指します。詳細については、検索ユニットおよび検索ユニットの組み合わせを参照してください。