Sitecore Managed Cloud Standard (MCS) PaaS 1.0 — DDoS IP Protection


概要

分散型サービス拒否(DDoS)攻撃とは、通常サービスがホスティングされているサーバーを一時的に遮断、停止させることにより、オンライン サービスを提供できないようにする、悪意のある試みのことです。
インターネットを通じて公にアクセス可能な、あらゆるエンドポイントがDDoS攻撃の標的になり得ます。弊社のミッションは、貴社のビジネスを守るマネージド ソリューションを提供し、本番環境におけるダウンタイムの発生による経済的な損害を防ぐことです。

セキュリティを確保することが、設計及び実装から展開・運用に至るまでの、アプリケーションのライフサイクル全体を通しての最重要課題です。しかし、アプリケーションには相対的にわずかな量のリクエストで過度のリソースが使用され、サービスの停止に至るような予期せぬバグが潜んでいる場合があるため、そうした場合にこのようなサービスが役立ちます。

この記事では、以下について記載しています。

前提要件

サービス リクエストを弊社Managed Cloudサポート宛に作成される際、以下の項目についての情報をご提供いただくことが必要です。これらはサービス リクエストのフォーム内に詳細を記載していただいても構いませんし、または必要に応じてセットアップを完了させるエンジニアがお客様に確認して作成することもできます。[1]

機能

制限

Azure Front DoorのDDoS保護

Azure Front Doorは、世界中の192のエッジPOP(Points of Presence)にトラフィックを分散することで、HTTP(S) DDoS攻撃から配信元を保護するのに役立つContent Delivery Network (CDN)です。これらのPOPでは、Azureの大規模なプライベートWANを使用して、Webアプリケーションとサービスをより迅速かつ安全にエンド ユーザーに提供します。Azure Front Doorには、レイヤー3、4、7のDDoS保護とWebアプリケーション ファイアウォール(WAF)も含まれ、一般的な悪用や脆弱性からアプリケーションを保護できます。 

Azure Front DoorのDDoS保護に関するより詳細な情報につきましては、Microsoft社の公式ドキュメントをご参照ください。

動作の仕組み

以下の図は、DDoS Protectionの動作の仕組みを示したものです。

Diagram of DDoS Network Protection reference architecture for a PaaS web application.

DDoS Protectionが緩和できるDDoS攻撃の種類

Azure DDoS Protectionは、Application Gatewayに紐付けられているパブリックIPアドレスを保護します。パブリックIPアドレスとともに仮想ネットワークにデプロイされた、Application Gateway Webアプリケーション ファイアウォールまたはサードパーティ製Webアプリケーション ファイアウォールと組み合わせると、Azure DDoS Protectionはレイヤー3からレイヤー7までの完全な攻撃緩和能力を提供することができるようになります。

註: Application GatewayのWAFポリシーは、保護モードで設定する必要があります。

コスト

Managed Cloudソリューションのコストが増加します。貴社のご契約についての正確なお見積もりは、貴社担当の弊社アカウント担当者にお問い合わせください。

サポートの範囲

DDoSのRACI図

本ページの以降の図表では、次の記号を使用して各関係者の責任範囲を記載いたします。 

活動

Sitecore

お客様/パートナー様 

Azure DDoS IP Protectionをリクエストする

C, I

R, A

スタンダードSitecoreトポロジにおける、DDoS Protectionの初期設定と、Sitecore CDロールとの統合

R, A

C, I

DDoS Protectionプランを設定する

 R, A

C, I

パブリックIPアドレスに対してDDoS Protectionを有効化する

 R, A

C, I

DDoS診断ログを設定する

 R, A

C, I

DDoS Protectionに関連するSitecoreアプリケーションの課題のトラブルシューティング [3]C, IR, A

DDoS Protectionに関連する本番環境の事象の支援 [3]

C, IR, A

Azure DDoS ProtectionのSLA

Microsoftは、Azure DDoS Protection Standardサービスの可用性が少なくとも99.99%であることを保証しています。[4]

Microsoftのドキュメント

Microsoft Azure DDoSの実装に関する完全なガイドに関しては、Microsoftから提供されている以下のドキュメントをご参照ください。

備考: